建設工事、つまり土木、建築、設備工事等の工事をする者は、県知事または国土交通大臣から建設業の許可を受けなければなりません(法第3条)。

建設業の工事は、請負契約と言いまして、取引の売買・賃貸借と異なり、目的物が契約当初は存在しません。例えば、この土地に家を建ててくれと依頼があります。そして何千万という契約をします。既に家があり、その家を確認して何千万という支払いをするのではなく。何もない状態で契約をして、契約金を支払うのです。ですから工事をする会社に信頼できるものがないといけません。これが建設業の許可になります。建設業の許可は、工事の経験の長い人が経営者でおり、技術者が居て、経済的に基盤のある会社、事業所に与えられます。

工事を頼むにあたって、その会社・事業所が本当に信頼出来るのか、過去においてどういう工事をしたのか、現在決算内容はどうなっているのか、を知る必要がありますので、県庁で許可関係、決算関係、過去の工事関係が閲覧出来るようになっております(法第13条)。

既述しましたが、許可で必要なことは、経営業務管理責任者と技術者が居て、経営がしっかりとしているということになります(法第7条)。

経営業務管理責任者という言葉は解りにくいですが、過去に工事を経営者として施行した経験が56年ある者ということになります。

工事を行うには、設計図を読み、材料を手配し、職人を集め、工事の進捗状況を掴み、納期までに完成をする。しかも請け負った金額以内に工事を納めなければならない。という一連の作業が必要になります。これは56年の経営者としての経歴がないと出来ないとされています。

しかし、建設業法では無許可での工事は出来ません(法第3条)、では56年の経営者としての経歴はどうしたら良いのか。建設業の工事は無許可でしてはならない、しかし、許可を取るには工事の実績が必要である。これは矛盾するではないかという問題があります。これには2つの方法がありまして、一つは許可のある会社の役員をした経歴があること、2つ目は建設業法で許された許可が不要とされる「軽微な工事」の経歴があること。になります。

それでは、許可の不要な「軽微な工事」とは何かと申しますと、以下の工事になります(法第31項、令第1条の2、第2条)。

[1]建築一式工事については、工事1件の請負代金の額が1,500万円未満の工事または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事

「木造」建築基準法第2条第5号に定める主要構造部が木造であるもの

「住宅」住宅、共同住宅及び店舗等との併用住宅で、延べ面積が2分の1以上を居住の用に供するもの

 [2] 建築一式工事以外の建設工事については、工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事

上記金額には取引に係る消費税及び地方消費税の額を含みます。

許可を取るにはこの経営業務の管理責任者が必要となります。

それ以外で必要とされるのは、工事についての技術者が必要です。これは専任技術者と言われます。一般建設業において専任技術者として認めて貰う方法は大きく3つあります。

  • 国家資格に合格した者。
  • 高校、専門学校、大学で専門の課程を修了して、5年又は3年の実務経験のある者。
  • 10年以上の実務経験のある者。

以上になります。詳しくはご相談下さい。

最後に必要となるのは、財政的基礎です。

一般建設業において必要とされるのは。

  • 自己資本が500万円以上あること。
  • 500万円以上の資金調達能力のあること。

になります。

許可の種類について

許可の種類は、県知事許可と大臣許可、一般建設業と特定建設業があります。つまり県知事許可の一般建設業と特定建設業、大臣許可の一般建設業と特定建設業があります。

  • 県知事許可と大臣許可について

 例えば鹿児島県内に本店等をおいて許可を取る場合は、鹿児島県知事の許可になります。鹿児島県知事の許可ですが、この許可で全国で工事をしても構いません。鹿児島県知事の許可で大阪でも東京でも北海道でも工事をして構いません。

県知事許可の申請書類は基本的には同じですが、各自治体で若干異なりますので、許可を取得する自治体に問い合わせることが必要です。

営業所を鹿児島と福岡、東京に置きたいという場合は、大臣許可になります。この営業所は建設業法上の営業所になりますので、技術者を置く必要があります。工事以外の営業所はここでいう大臣許可が必要とされる営業所ではありません。

2、一般建設業と特定建設業について

建設工事は工事金額が大きい工事では、かなりの部分を下請けに出すことになります。下請けの工事の管理を元請けで行います。また元請けが支払い等の経済力がないといけません。よって4000万円以上を下請けに出す工事においては、経済力があり技術者のレベルも高い特定建設業の許可が必要になります(法第15条)。建築工事では6000万円以上の下請けを行う工事においては、特定建設業の許可が必要になります。特に土木工事の公共工事の入札参加において、5000万円以上の工事では特定建設業の許可がないと、入札参加が出来ないことがありますので、注意が必要です。但し、特定建設業は元請け業者に必要とされる許可です。下請け業者には不要となります。

  • 許可の業種について

建設業の許可は各業種ごとになります。つまり、土木工事、建築工事、管工事、電気工事等です。この業種が29種あります。以下を参考にして下さい。

https://www.mlit.go.jp/common/001209751.pdf

各業種ごとの許可ですから、追加の許可等では各業種にあった技術者が必要になります。

以上一般建設業を主体に説明致しましたが、特定建設業では、専任技術者は主として国家資格者になります。以下を参考にして下さい。

https://www.mlit.go.jp/common/001358611.pdf

財産的基礎では、特定建設業では4000万円以上の下請けが出来ることになりますので、財産的基礎は充実したものが要求されます。

《特定建設業》

次のすべてに該当すること。

・欠損の額が資本金の20%を超えていないこと

・流動比率が75%以上であること

・資本金の額が2,000万円以上であり、かつ、自己資本の額が4,000万円以上であること

以上が大まかな許可の説明になります。詳しくはご相談下さい。

新規の許可のご相談に乗りますが、現在許可を有している事業所さんの後継者への許可の引継ぎもご相談に乗ります。

事業承継は許可の引継ぎも大切ですが、仕事の出来る施設・機械等の引継ぎ、体制の引継ぎ、会社の有する強みの引継ぎ、会社の暖簾の引継ぎ等多面的に考えて事前に準備をしておくことが必要になります。

是非ご相談下さい。

電話 099-254-4908

メール kamata@mtd.biglobe.ne.jp